
写真、もしくはカメラにハマると沼が待っている「レンズ」
カメラ以上にこだわる人も多いかもしれません。
自分も、マニアほどではないですが色々とレンズを使ってきましたが、最近は「普通のレンズ」に立ち返ってきています。
ここでいう「普通」というのは、世間的に銘玉と言われるわけでもなく、高価でもなく、だからと言って写りが悪いわけでもなく、感動的に良いわけでもない。
そんなレンズをさしています。
メーカー的には、ある意味失礼かもしれません(個人的には褒め言葉で言っています)が、富士フイルムでいうところの「XF35mm F2」の単焦点レンズがまさにそんなレンズだと思っているのです。
銘玉XF35mm F1.4でなくて、F2を選ぶ理由

富士フイルムには、上の写真の「XF35mm F1.4」という銘玉があります。
自分も所有していたこともありますし、画質はとても美しいです。
でも、その影に隠れてしまっているXF35mm F2を選ぶのは、「気兼ねなくサクサク撮ることができる」から。
どういうことかというと、自分の場合は銘玉と言われているものや、高価なレンズをつけると、マインドセット的に「良いものを撮らなければ…」と構えてしまうんです。
もちろん、それは全く悪いことではありませんし、そういったレンズを使うときもあります。
ただ、毎日気の向くままにサクサク写真を撮りたい自分としては、その「今日は良い写真を撮るぞ」というような気合が、重荷になってしまうこともあります。
だから、あまり気負うことなく撮れるカメラやレンズがよかったりもするのです。
とは言っても、画質がイマイチだったり、所有感の湧かないレンズは使いたくありません。
XF35mm F2は、リーズナブルながらもF1.4とは異なる個性を持ち、見た目もいい。
毎日使うには、ちょうどいいレンズなのです。





AFも早いし、画質も程よくシャープなので、散歩する時でもちょっと街中でスナップするにもパシャパシャ撮っていけます。
画質が少々カタめだという意見も聞くけど、ボディ内で明瞭度やシャープネスを下げたり、LightroomやCapture oneで後から画質をゆるく調整できないこともない。



レンズが小型なので、海外を旅する時でもライトな気分で撮影できるのもいい。
もちろん、重たいレンズをつけて気合を入れて撮影するのもいいんだけど、自分には前者が合うのです。
一番の主役にはならないかもしれないけど、そばにいると安心なXF35mm F2。
自分にとって、このレンズはそんな相棒です。

写真作家。元映像製作者、ベースプレイヤー、メンズファッションスタイリストとしての経歴も持つ。現在、写真作家として一作目の写真集を製作中。