ついに登場しました、パナソニックのLUMIX GH5の後継機種「GH5 mark II」
過去に映像制作で初代GH5を使っていまして、「後継機種が出ないかなー」と待っていたところようやく新機種が出てくれたということで、非常に気分が高まってます。
GH5 mark II発表と同時に「GH6」の開発発表もされましたが、そこまで待てないし、mark IIでも十分にイイじゃん!!!(笑)というわけで投入しました。
初代GH5とソックリさんだけど、実は色々変わっているmark II
4年ぶりのGHシリーズの新作ということで、GHファンとしては本当に待ち望んでいたカメラ。
ぱっと見は、2017年リリースの「GH5」とソックリで、「II」の文字と肩部分のツマミに赤いデザインが施されている以外はほぼ一緒です。
ボテっとしたフォルムなんだけど、これが好きなんだよなー(笑)
で、初代GH5との変更点は、特に動画性能の面で多々あるんだけど、詳しいスペックレビューは他のクリエイターの方がたくさんしていただいているので、そちらをご覧いただければと思います。
僕が実際に数日使ってみて感じた、「いやー、GH5mark IIに乗り換えてよかったわー」という点は
・新しいカラーサイエンスに変更と、新ピクチャープロファイルが追加
・動画録画時の赤枠表示がされたこと
・オートフォーカスが初代GH5よりも良くなったこと
ざっくりこの3点です。
新しいカラーサイエンスにより、撮って出しの色味がきれいに
写真と動画の作例は記事後半でご紹介しますが、初代GH5からカラーサイエンスが変更され色味がよりキレイになりました。
実は、2018年リリースのG9 PROやGH5Sから「生命力・生命美」というテーマで色味の変更がなされたようです。
動画制作においてはLog撮影、写真においてはRawデータで撮ってしまえば、ある意味では色味はどうにでもなるのかもしれません。
ただ、そうしなければいけない場合以外は、僕個人はできれば撮って出しできれいなのが一番なんです。
ゆえに、今回撮って出しの色がきれいになったのはとてもうれしい。初代GH5の個人的な不満は、撮って出しの色味は悪くはないんだけど、もう少しきれいだったらな、なんて感じていたのでホントによかった。
また、最近のLUMIX機種には搭載されている新しいピクチャープロファイルが追加されまして。
特に、動画制作で個人的に重宝している「Cinelike D2」というプロファイル。(↑の動画の切り抜き参照)
この雰囲気がたまらなく好きなのです。なんならLog撮影よりも、コッチの方が多用しているかもしれません。
動画記録時の赤枠表示
動画REC中に表示される赤枠。
ちょっとした機能なんですが、録画されているということが一瞬で判別できるので、めちゃめちゃ助かっています。
プライベートで撮影している分にはまだいいのですが、仕事で「アレを撮ったはずなのにRECボタン押されてなかった!(泣)」なんてことは非常にマズイので、この機能は動画制作者にとってはマストなのではないかと。
オートフォーカス性能が初代GH5よりもよくなった
最近のLUMIX機種に搭載されている人体・頭部認識などのオートフォーカス機能がmark IIにものっかってきています。
これも助かるのですが、ただSONYなど他社のカメラを使っている方からすると、物足りないでしょう。
ちょっと乱暴かもしれませんが、AF性能(特に動画)で安心したいならSONYを使うしかないのかなと。
僕自身は、オートフォーカスはバキバキじゃなくても大丈夫なので、及第点かなと感じています。
写真の作例
動画機と言われている最近のGHシリーズですが、GH5mark2については写真撮影も普通によかったです。
今回は、
・jpeg撮って出し、もしくはカメラ内raw現像で手直し程度の編集(ブログ用に圧縮かけてます)
・ピクチャープロファイルは、「ナチュラル」と「スタンダード」
・レンズは、LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 ASPH.
・絞りはF1.4開放からF4の間
という条件のもと撮影しました。
最近ハマっているお花の撮影。
初代GH5よりも、緑のみずみずしさがイイ感じになっている気がする。
スプーンにピントがいっちゃっていますが(汗)
以前のパナソニックのカメラって、個人的に食べ物の色味がいまひとつに感じていたんだけど、「生命力・生命美」のテーマになってから、きちんと美味しそうな色味になった気がします。
(今回は掲載していないけど、人肌の色味もなかなかです)
余談ですが、撮って出しで人肌や食べ物が美しく見えるのは、キヤノンと富士フイルムだと思っていますが。
NDフィルターをかけて、スローシャッターで撮ってみました。三脚は使っていません。
GHシリーズは、動画制作で使う人が圧倒的な気がしますが、普通に写真もイイ感じじゃないですか!
動画メインで、写真もちょこちょこ撮りたいような自分には、本当にちょうどイイカメラになってくれたなと。
ただ、写真メインの方で、同社のG9 PROやGX7 mark3などを使っている方は、無理にGH5mark2に乗り換える必要はないのかなと感じます。
あと、フルサイズのカメラと比べて、ボケや色味の表現力などを比べるのは野暮かなと。そもそもマイクロフォーサーズとフルサイズは別物ですからね。
動画の作例
急ぎで撮影したので、フォーカス等々甘い部分もありますが
・4K 4:2:2 10bit
・ピクチャープロファイルは「Cinelike D2」
・色味編集は手直し程度、ノイズ除去などもしていません
・レンズは、LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 ASPH.
・手持ち撮影
で撮影したものです。
Cinelike D2の雰囲気の良さ、そしてボケすぎないマイクロフォーサーズの描写が、動画撮影にとても向いているのではと常々思っています。(手振れ補正もとても効きますが、編集ソフトの手振れ補正を後付けすると、場合によっては背景が歪んでしまうこともあるかも)
まとめ:動画機と言われるけど写真もイケるハイブリット機
今回は、パナソニックのLUMIX GH5mark2のレビューをお送りしました。
パナソニックのGH6開発発表で、「GH5mark2は相対的に格下」のような位置付けを会社自身が打ち出していました。
でも、それはGH6を一番上の序列にしたいからなのであって、GH5mark2も改めて
「プロユースから趣味まで幅広く動画撮影、そして写真撮影を楽しめるカメラ」
だなと僕は感じました。(実際、初代GH5もいまだに色々な撮影現場で使われていますね)
ライブ配信機能をつけて、ユーチューバー向けとも謳っていますが、全然ビデオグラファー向けですよ、コレは。
ただ…
写真派の方は、あえてGHにいかなくても価格がこなれてきたG9 PROでもイイのかなと感じます、むしろG9の方が写真には向いている気もするし、動画性能もファームアップでかなりのものになったので。
そして、使い方や撮りたいもの次第ですが、マイクロフォーサーズっていいなって改めて良さを見直しました。
さあ、これから受諾撮影にプライベートに共々ガンガン活躍させていきますよー。S5の出番、少なくなるかも(汗)
写真作家。元映像製作者、ベースプレイヤー、メンズファッションスタイリストとしての経歴も持つ。現在、写真作家として一作目の写真集を製作中。